冷湿布と温湿布の使い分け方
パップ剤の湿布には、冷湿布と呼ばれるものと温湿布と呼ばれるものがございます。
湿布の使い分けをご紹介をします。
・打撲や捻挫などの急性のケガは冷湿布
捻挫・打撲・ぎっくり腰などの急性のケガの場合、患部が炎症し腫れたり赤みを帯びてきたりいたします。
患部を冷やし、炎症を抑えることをいたします。
ですから、急性のケガの場合は患部を冷やす冷湿布を使用し患部の熱を下げます。
・慢性的な痛みには温湿布
慢性的な痛みは、血行の悪さや筋肉の緊張が原因であることがあります。
そのような痛みには、温湿布やプラスター剤タイプの湿布が適していると思います。
温湿布は血行を促進し、慢性痛の症状を改善させます。
また、プラスター剤タイプに含まれている非ステロイド抗炎症薬も痛みを和らげてくれます。
・湿布の作用時間
湿布薬は用法に注目すると「1日1回貼付」のものと「1日に2回貼付」のものとに分けられます。
「1日1回貼付」のものは効果が1日(24時間)持続し、「1日2回貼付」のものは効果が約半日(12時間)持続すると考えていただいて良いと思います。
1日1回貼付するものは、たとえ半日間しか貼っていなくても、成分の多くは皮膚にすでに浸透しているため、はがした後も効果は持続するそうです。
・湿布を貼るタイミングと剥がすタイミング
一般的に湿布を貼るタイミングはお風呂あがりがおすすめです。
皮膚の汚れが洗い流された状態であるため湿布が吸着しやすく、かぶれも起こりにくいと考えられるからです。
温湿布は、皮膚に対する刺激が強いため、最低でもお風呂上り30分くらい経ってから貼ると良いそうです。
はがすタイミングは成分にもよるようですが、1日1回張り替えタイプは、8~12時間くらい貼れば成分の多くは皮膚に浸透し、はがした後も効果が持続します。
1日2回張り替えタイプのものは4~6時間でよいそうです。
皮膚が弱くかぶれやすい人は、皮膚への負担を考えると早めにはがした方が良いそうです。
皮膚に特に問題がない人でも、毎日同じ所へ貼り続けるのであれば、はがしてから貼るまで最低1時間ほど皮膚を休ませてあげたいですね。
・湿布を使用する際の注意点
皮膚炎に注意
湿布薬は皮膚に直接薬剤を浸透させるため、それが刺激となって皮膚炎を引き起こす可能性があります。
使ったことがない湿布を使用する際は、貼ってから小まめに皮膚の状態を確認してください。
・光過敏症の原因にもなるケトプロフェン
有効成分にケトプロフェンという物質を使用している湿布は、はがした後も数週間は皮膚に成分が残っているため、日光に当たる部分を使用は避けましょう。