「疲れ」はどうしておこるのでしょう?
前回に引き続き、疲れ体質の改善について、ミトコンドリア活性化について記述していきます。
ミトコンドリアは、全身の細胞内にある「エネルギー産生工場」です。
ミトコンドリアは赤血球以外のすべての細胞にあります。
体重の1/10はミトコンドリア です。
つまり、体重60㌔の人であれば、6㌔はミトコンドリアです。
作り出されるエネルギーはATP(アデノシン三リン酸)です。
細胞内では、数百から数千のミトコンドリアが活発に働いており、融合と分裂を頻繫に繰り返し、常に
変化しています。ミトコンドリアDNA変異などによる機能不全となったミトコンドリアと融合することでその機能が相補され、その結果、細胞の機能が維持されます。
また、ミトコンドリアは細胞内で新しく合成されることはなく、今あるミトコンドリアが分裂して数を増やして小さくなることで、細胞内にミトコンドリアを適切に配置する役割があるようです。
例えば、神経細胞などの突起の先にまでミトコンドリアを配置することで、シナプスの形成も出来ます。
ミトコンドリアは電子伝達系に於いて、酸素を使ってATPを作るときに、活性酸素が生まれます。
そのため、ミトコンドリアには、自身で「活性酸素を消去するシステム」があります。しかし、活性酸素消去システムが十分に働かない、また活性酸素の生産が多すぎると、ミトコンドリアの機能不全をきたし、アルツハイマー型認知症や発がんの原因になると考えられています。
そのため、活性酸素を減らすビタミンC・ビタミンE、アルファリポ酸、コエンザイムQ10、クルクミン、ポリフェノールなどの抗酸化物質も大切です。
細胞の中でも、脳の神経細胞では、ミトコンドリアのエネルギー必要量が高くなっているため、機能低下すると影響を受けやすいです。
副腎皮質におけるステロイドホルモンの形成にもミトコンドリアは密接にかかわり、ミトコンドリアの機能低下は副腎疲労にもなります。
加齢に伴い、ミトコンドリアが作るATP産生量は低下していきます。そのため、ミトコンドリアが対策はアンチエイジング対策になります。
では、どうしたら、ミトコンドリアが活性化するのでしょうか?
まずは、電子伝達系でエネルギー産生には、「酸素」が欠かせません。
そのため「腹式呼吸」「深呼吸」「リラクゼーション」「瞑想」が有効です。
いつも交感神経の過緊張では、末梢血管の血流も低下して、細胞に届けられる酸素も減ってしまうのです。
また、マイトファジーにより、細胞内で古くて質の悪いミトコンドリアを分解して、新しいミトコンドリアにすることができます。
この、マイトファジーには、「断食」が有効です。
ある程度、元気で体力がある人にはお勧めです。
運動や冷水など、ミトコンドリアに適度に刺激を与えるとミトコンドリアは活性化します。
ミトコンドリアは、筋肉に多く含まれるので、運動による筋肉への刺激は、ミトコンドリアを増やすことに繋がります。
姿勢を良くするだけで背中の筋肉の刺激になります。
また、お風呂上りに、冷水シャワーや風呂桶に水を入れ膝下にかけたりする、水治療はアトピー性皮膚炎やかゆみの強いかたにおすすめします。
栄養では、鉄・ビタミンB群・マグネシウム、コエンザイムQ10、そして脂質を細胞内に入れるのに使うカルニチンなどが大切です。
疲れ体質の改善は、ミトコンドリアの活性化から!
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