私達が病気に罹ったり、病気までいかなくても半健康状態になったりするのは、日頃からの誤った生活のせいであると言われます。
では、その誤った生活とは? また、それをただすには? ここに掲げる12項目は、精神と肉体の両面にわたり、具体的かつ平易に説明していきます。 それぞれの項目を参照して頂き、今一度自己の生活と比較・検討してみてください。
前編(1~4項)・中編(5~8項)・後編(9~12項)に分け、3項目ずつ説明していきます。
5項:砂糖の害を知る
砂糖の過食は、血液を酸過剰の状態に導き、その結果、アシドーシス(酸中毒症)を招くことになります。これでは生体が健康を維持することが不可能になるため、体内の予備アルカリであるカルシウム等が動員され、アシドーシスの中和作用が行われます。したがって、毎日のように砂糖菓子等の過食が続けば、ついに体内カルシウム欠乏をきたすことになるのは明らかです。その上、この砂糖の分解過程でビタミンを奪ったり、胃腸や肝臓の働きを弱めたり悪作用もあります。
6項:自分の血圧を知る
血圧を一定に保つ事は、酸素や栄養分を体中に運搬するために必要であり、高くても低くても効率は良くありません。統計的には、血圧を正常に保つと長生きすると言われています。なお、年令とともに、おおむね血圧も上がるのは、動脈硬化が進み、充分な血液量を上手く送るために圧力が上がってくるからです。ところで、高血圧治療の目安は、食塩を多く取らない事です。余分の塩分は血管の緊張性を高めて血圧をあげる働きがあるからです。ここで具体的な高血圧対策を少々・・・バターはマーガリンに(ただし、乳類の摂取は十分に)、炒め物の時は植物油を、味付けはレモン・ゆず等を利用し、お酒もほどほどに。それから便秘もしないように、気分をのんびりリズムにすることです。
7項:皮膚を鍛える
昔から東洋でも西洋でも「皮膚は内臓の鏡である」と言われていますように、皮膚の色つやを見ただけで、その人の健康状態がある程度わかりますし、また病気の種類や箇所までも判断できるのです。
そこで、まず皮膚の持つ色々な作用(機能)を挙げていきますと・・・
①身体の保護作用…細菌・熱・機械的・科学的等の外部からの刺激・攻撃に対して、身体を守る作用があります。
②体温調節作用…暑い季節や運動をしたりして体温が高まると、発汗して体温を下げ、逆に寒気がすると鳥肌を立てて放熱を防ぐ等の作用。
③皮膚呼吸作用…割合からすると、肺呼吸の0.6%ぐらいしかありませんが、その数字以上に肺の役割を助けます。(例えば、火傷や塗料等で皮膚の2/3以上を塞いでしまうと、その人は悶死すると言われます)
④分泌・排泄・呼吸作用…汗や皮脂の老廃物(毒素)の分泌・排泄作用と共に、水分・塩分・化粧品・薬剤等の吸収作用もあります。
⑤ビタミンDの合成…日光の紫外線の働きで、皮膚中にあるプロビタミンDという物質をビタミンDに変える作用があります。
⑥感覚作用…痛い・冷たい・温かい等の感覚を持ちます。
このように大切な役割をもつ皮膚ですので、日頃から厚着をしない事や、乾布・冷水按摩等をして、その鍛錬に励みましょう。
8項:入浴法を考える
古今東西を問わず、湯船にどっぷりつかると、筋肉はゆるみ、疲れは取れ、ついでに頭の中までも解きほぐしてくれるものです。そこで、より効果的な入浴の仕方を少し説明していきます。
身体の疲れをとるなら、熱風呂でカラスの行水
42~43度の熱い湯にサッと、せいぜい数分入る方法です。熱い湯は温熱刺激で大脳の働きを高め眠気を取るので、これから仕事という時や、気分転換にはもってこいです。